【本】ろうかにでんわ

『ろうかにでんわ』

概要

2冊目の個人誌です。描きおろしと漫研のときのまんが再録でできています。原稿が遅れて紙を選べるセットに間に合わず、遊び紙は指定のものです(次はもっとゆとりを持って入稿を……)。表紙の色と紙が合ったのか、きれいに印刷していただきとても気に入っています。ほんとうになんか、自分のコンピュータ上の原稿よりかわいくなっている気がしました(?) 関西コミティア65で初売だったのですが、当日台風で怖かったです。

収録

「外は!」
「ふたりっきり」
「スリープオンマイベイビー」
4コマまんが
「リンガクランケ」
「センチメンタル通り」

基礎データ

定価:200円(新刊時) 判型:A5 頁数:40ページ 発刊:2022年9月19日 装丁:著者自装

印刷データ

印刷:株式会社ホープツーワン 綴じ:右 方式:オンデマンド 用紙:表紙「マーメイド ナチュラル 135K」、本文「ナチュラル」 遊紙:クラフト紙

イベント

名称:関西コミティア65 日程:2022年9月19日 場所:京都パルスプラザ(京都府京都市伏見区)

サークルカット、ポスター

サークルカット。
ポスター。タバコではなくヨーグルッペです。

作品紹介

「外は!」

描きおろしです。ばらスィーさんの『苺ましまろ』がすごく好きで自分もギャグまんがを描こう! と思って描きました。同じキャラクターでしばらく続く予定です。同時期に昔の少女まんがも好きになっていったので、そういう絵柄もときどき入れていければ……(ちなみにノリは萩尾望都作品の大ファンで、ギムナジウムにいるつもりでネクタイを締めているという設定です)(なんだよそれ)。この作品から、ペン入れまでアナログ・トーン等はデジタル、の手法で描きはじめました。

「ふたりっきり」

2回生の冬に描きました。恋愛の話で普通に恥ずかしいのですが、絵が丁寧で葬るのももったいないと思ったので再録しました。たしか、部内の締切で提出したら、遅れる人がいたため締切が何日か延びて、することがなかったので背景を増やしたりしていたら丁寧になったのだと思います(普段からそうしろ)。ストーリーは本当に当時考えていたことそのままで、恥ずかしい……。2ページ目の5コマ目で畳の目が細かく描写してあるのは『架空』16号の川勝徳重さんの評論に影響されています。

「スリープオンマイベイビー」

描きおろしです。ちょっと、描いてから時間が経っていないので相対的に見れないというか、なんとも言えません。また落ち着いたらなにか書くかもしれません。好きな作品ではあります。

「リンガクランケ」

新作で「薬屋さん」の続きです。私のギャグてワンパターンというか、基本「なにを言ってるんだこいつ」というボケと冷たいツッコミで成り立っているのですが、でもボケは「この人にならボケても大丈夫だ」と思っているからボケていて、ツッコミもボケがそう思っているのがなんとなくわかるから、ちょっとボケられるとうれしいところもあって、みたいな、そういう関係性がすきで、えっと、あの、すみません。4コマは、「オチがあるようで、よく考えるとないようで、しかしないとも言い切れない」みたいのが描けたときがうれしいです。

「センチメンタル通り」

4回生の冬に描きました。時間がないなかで考えて描いた作品だったのですが、その分テンポが良くて良いかもしれません。特に最後のページの一コマ目は読み返すたび自分で笑ってしまいます。暗いですか。そうですか。

「題名と表紙絵」

『ろうかにでんわ』は、もともと「スリープオンマイベイビー」という短編の題名に使うつもりでした。が、まんがのネームを考えていたとき矢野顕子さんの「Sleep On My Baby」が頭に流れ、タイトルはこっちだ、となって「ろうかにでんわ」は使わなかったのですが、本全体の題名を考えるとき「かに」入ってるし「外は!」の内容と合うことに気がついたので採用してみました。かに。

前回の『一階化粧品売場』の装丁は高野文子さんの『絶対安全剃刀』をイメージしていたのですが、今回は『おともだち』で、ゴシックの白抜き文字と色はそのイメージです。ただ、比べてみると『おともだち』はもっと赤いですね……。

表紙の服は80年代前半のビバユーのカーディガンがすごくかわいかったのでそれをイメージして、ほとんど見えませんが、描いていました。